夢と現実
65歳にとっての夢とは?
10年ぐらい前には、親が死んで「天涯孤独」になったら、フラフラと海外旅行でもするかと思っていた。年金の支給額や自分の貯金額のことなど考えていなかったから、これは夢想だ。いや、まったく経済的なことを考えていなかったわけではない。よく「私に老後はない」と言っていたし、ずっと翻訳の仕事を続けるつもりだった。ただし、親の介護という現実を考慮していなかった。
母の介護が必要になり始めた60歳ぐらいから、タイムングを合わせたように仕事量が減り出した。フリーランスだから本来は、営業をして新たな仕事を探すべきだったのだが、年々、親の介護度は進み、仕事に集中できなくなり、「翻訳の仕事をしてます」とは言えない状態になり、今を迎えているわけだ。
そして、現在、65歳。正直言って、もうひと踏ん張りして、翻訳にしろ、ほかの仕事にしろ、ものすごくやりたいのかと言えば、即答でYES!とは言えない。仕事を中断したことで、働くという状態に自分を置ける自信がなくなったし、世に言われている健康寿命の75歳まで10年しかないのである。元気なうちにしたいことは仕事ではない気がする。65歳という現在地からどこを見て生きるのかな。
朝起きて、今日も元気に目が覚めました。夜は、今日一日、優しい気持ちで過ごせましたと眠る日々を重ねていくのだろうか。
それとも、75歳までにアレコレを成し遂げたいと思うのだろうか。アレコレって何?だけど。そういう意味では、したいことが分からない15歳から変わってない。すごい結論だな、こりゃ。
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