暇と退屈
「老人の1日は長く、一年は短い」と言うが、今のところ、私は「1日も1年も短い」と感じている。
老人の域には達していないということか。
母は自分で出歩けなくなってから、日々、退屈していた。そして、何よりデイサービスが「退屈」だと言っていた。スケジュールだけを見れば、到着後に検温だ血圧だとバイタルチェックして入浴、ベッドでひと休みしたり脳トレをして、昼食、昼食後はお習字、おやつの時間が終われば、帰る準備と大忙しだ。でも、退屈で仕方がなかった。暇はなかったかもしれないけど、生活が退屈だったんだろう。
85歳ぐらいまでは、毎日のように出歩いて、友だちに会ったり、麻雀をしたり、家にいるときは手芸をして、それこそ忙しく過ごしていた。退屈するのが嫌で何かしていたのかもしれない。特に人と話すのが好きだった。単なるおしゃべりだけど、楽しかったんだろうな。それが、家にいるようになって、私では話し相手にもならず、電話をする先方が認知症になったり、さらに、自分自身も発話も難しくなりつつなり…。
頑張って生きてきたのに、人生の最後がつらいってどういうことかな。
高齢になれば、母だけではなく、大変な思いをしている人は多い。そういうものなんだろうけど、気の持ちように退屈せずに過ごせるのだろうかしら。
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