2ステージ制、ここまでの気持ち
Jリーグが2015年から2ステージ制&プレーオフを採用すると決定をした。私は、1シーズンホーム&アウェイで戦って優勝者を決めてほしいと思っていたので、決定後に出てきた情報を読み、何か納得できるものがあるのかと探ってみた。
SoccerKingの記事
Sportsnaviの記事、
川崎フロンターレの説明会(報告)
以上の記事を、この順番で読んだのだが(世に出た順番でもある)、川崎の記事が一番分かりやすかった。
マーケティングなんぞの素人からすれば、なぜ2ステージになればスポンサーがついて放映権料が入ってきて、その総額が10億円になるのか分からない。川崎の記事を読んで少しわかった。
誰が先に言い出したのだろうか?広告代理店かとかも思うが、ここは素直に、Jリーグが業績悪化に悩んでテレビ局に話を持ち込んだとしておこう。
すると、テレビ局さんは、今の大会方式じゃ、盛り上がらないじゃない?と言ったということですね。
盛り上がる2シーズン制にしてプレーオフをすれば、地上波で放送をしますよと。
そうすればスポンサーも探してきますよと(これは広告代理店が言ったのかもしれない)。
だけど、必ず決められた試合数はやってくださいよ。むかしの2ステージ制のようにチャンピオンシップなしというのであれば、やりません。あ、それと、今、決めてくださいよ。2015年の編成に間に合わないんで・・・。
とかなんとかで、あの複雑な制度が大慌てでできたわけだ。
そこで、疑問がある。
Jリーグの中西氏は10億円と言っているけど、その根拠を示してほしい。
川崎の報告会では、
「それから、収入拡大の目途がついたのかということ。これは私たちがやっているわけではなくて、Jリーグがいろんなところと交渉しているが、Jリーグの人たちの感触としては増えるという感触を得ているということ。これを信じていこうではないかということです」
増えるという感触ですってよ!? 感触。
私も収入が増える感触はずーっと持っているけど、増えるどころか減っている。それは私の場合、世の中のあれやこれやという理由で増えない。もともと根拠もあってないようなものだ。
Jリーグの場合は、私のように適当な感触ではなく、具体的な数字をテレビ局から貰っていると信じたい。まぁ、これ、約束してなかったら、アホですね。
それで、次はその10億円をどうするのですかってことですが(しかし、ヨーロッパのクラブの移籍金を考えると涙が出てくるぐらいの金額・・・。これはこれで悲しすぎる)、これも、川崎フロンターレさんのご説明を拝借すると、
「Jリーグとしてまとめて使うということ。その内容は、メディア露出と若手育成に集中投資するということ。これをやることによって、お客さんを増やします。お客さんが増えることで入場料だとか協賛金を増やします。ここで増やしたお金はチーム強化に投資して、試合の質の向上を図ろうということです。もう一つは、若手育成に投資することで試合の質の向上をはかろう。入場者数を増やそう、お金を増やそう、チームの強化をしよう、チームの強化をしよう、試合の質を向上させよう。」
Jリーグとしてまとめて使う、メディア露出と若手育成に集中投資するということらしい。各クラブには還元されないらしい。そして、わからないのは、メディア露出、若手育成が何なのかということ。
どんなことに使うのだろうか。メディア露出するために、もしかして広告代理店に5億ぐらい払っちゃうわけ? 駅貼りのポスター代金?WEB作成費?
なんだか要するに使い道が見えてこない。それに、各クラブの選手を使って試合をやるのに、放映権料がクラブに入ってこないのはおかしくないだろうか。
そして、ここが一番、重要なところだが、「メディアへの露出が増えれば、入場者数が増える」という理論。
これについて、私は非常に疑問を感じる。少なくとも、1シーズン制を捨ててまで得られる効果があるのか。増えても微々たるもののような気がする。何を根拠に、入場者が増えると言っているのかわからない。確かに世の中の人に「存在」を知らせないことには、お客は呼べない。それはJリーグに限ったことではない。しかし、世の中全体が、こじんまりして、若者は海外旅行にも行かない、車も買わないという時代だ。20年前にJリーグが一時的なブームをつくり出した時と、社会も人も違うのだ。
さらに、私は鹿島のことを思う。行きたいと思っても、片道東京駅からでも2時間半。バスにすぐ乗れなければ3時間半は軽くかかる。環境を整えない状態で集客しようとしているのだろうか。2万5000人が毎試合集まったとしよう。帰りの大渋滞も恐ろしいな。夜の試合は、行けないわ・・・。
これは、都会のチームの勝ちですね。
それに、クラブは来場者を増やそうと努力をしてきたと言うけれど、そうなのかな・・・と思う。
鹿島のことしかわからないけれど、やっていることが常にピントが外れていると思うものね。
震災があったというのに、入場料金は同じ。震災に関係はないだろうが、バスの直行便(本当の意味の!)はなくなったまま。こんなにお金と時間がかかるスタジアムには、気軽に人を誘えません。
小さな情報でさえ、お金を払わないと手に入らない。いまどき、海外のサッカークラブが何をファンのためにしているのか丸見えの世の中で、面白味のない写真や動画が有料とはね・・・。ミーハーでも二の足を踏むよ。
とにかく、記事を読めば読むほど、「うさんくさい!」という気持ちが強まるばかり。中西氏は、あらゆる国のケースを調べたとか言っているけれど、それは誰が用意した資料なのか。2ステージ制をやることによって利益を得ないところが用意した資料なのでしょうね。あやしい…。
とまぁ、頭を悩ませていたら、こんな記事がGoal.comに出た。「Jリーグ2ステージ制をシミュレート 問題点は?」
つまり、2ステージ制は制度としても破たんしているということだ。
私だって、満員のスタジアムで鹿島の試合を見たい。
自分のクラブが消えてなくなってしまうのは嫌だ。
でも、今回のことは「ありえないぐらいにうさんくさくて、ものすごく変」。
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