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sexta-feira, 22 de janeiro de 2010

Another Reason Why I Don't Keep a Gun in the House

ついビリー・エリオットと言ってしまいそうになるビリー・コリンズさん。
私の師匠であるヴィゴが繰り返しビリーさんの詩を載せていたので、
日本語訳があれば良いのにと思っていたら、2005年に出ていたのだ。
こんな風におしゃれな感じ。

師匠のせいで、詩を読むこと(眺めているだけか)もあるが、この人のは良い。
日常的と申しましょうか、ユーモアというよりウィットにとんでいるような、
ってわけわからん。

つい「じゅんいちろう」って言いたくなってしまう小泉純一さんの訳で、「自宅に銃を用意しておかないもう一つの理由」です。

日本の家庭で銃は珍しいものだろうけど、、
ワンワンとうるさい犬の声に悩まされた人は多いだろう。
そして、そういう声を延々と聞いていると妄想広がる。
妄想と詩は似て否なるものなんだろうけど。(そもそも似てない?)

むかしむかし、ラジカセなんてものを持っていなかった時、
レコードからカセットに録音をするのは一苦労だったのだ。

「ママ、今から録音するから話しかけないでね!」と
偉そうにお願いをし、静かに静かに針を落とす。
息をつめてクルクルまわる黒い円盤を眺めている。
新品のカセットプレーヤーでは
小さな円がふたつ
片方に茶色いテープをかき集めている。

後少しだ。もうすぐ曲が終わる。

ワン!

がーん、××くんちの犬だ。

とまぁ、なんど涙を飲んだことか。

あ、話がそれた。もとい。

それで、銃を持たない「もう一つ」の理由だから、ちゃんと社会的な意見にもなっている。
そう、あれば使うのが人間と言える。

自宅に銃を用意しておかないもう一つの理由
Another Reason Why I Don't Keep a Gun in the House

隣の犬が吠えている
一本調子でかん高く吠えるから
隣人は外出中
出かける時に犬のスイッチを入れたに違いない

犬はまだ吠え続けている
家の窓を全部閉め
ベートーベンの交響曲を最大音量でかけてみる
それでも吠える声をかき消すことはできない
ワン ワン ワン ワン

それから目に浮かぶのはオーケストラの中にいるその姿
ベートーベンは犬にもパートを与えたから
やる気満々で正面を見つめている

レコードが終わっても まだ吠えている
オーボエのパートに居座って 吠えている
その目がジッと見つめている指揮者は
指揮棒で犬を導こうとし

オーケストラの他のメンバーは敬意に満ちた静寂で
かの有名な犬のソロに耳を傾けている
ベートーベンを独創的な天才だと有名にした
あの終わりのないコーダに

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