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quinta-feira, 3 de agosto de 2006

語っていること 語っていないこと

ワールドカップ旅行から帰ってきて早くも一ヶ月がすぎた。次のワールドカップまで3年と11ヶ月だ(^^;

帰国してから、友人や知人に好んで聞いてくれているかどうかは別にして、私のドイツでの体験談を話しているんだけど、サッカーについては、特に試合の内容については、ほとんど語っていないことに気がついた。たぶん1%ぐらいしか話していない。自分にとって印象に残ったことを話しているわけだから試合ってどうでも良かったのかしら? まぁ、試合はテレビで見ているだろうかと言うこともあるし試合について語るのは苦手だということもあるのかもしれない。

ブラジル戦終了後の中田のことを良く訊かれる。泣いていたねと。私の答えは「倒れこんで寝ている人がいたのは知っていたけど中田だとは気がついていなかったしスタンドからでは泣いているかどうかはわからなかった」。 あのスタジアムでどれだけの人があの中田に気がついていたのだろうか? 

私は冷静にピッチを見ていなかった。試合終了5分ぐらい前から歯を食いしばっていた。現実的に考えればブラジルに2点差以上で勝つことなんて難しいことはわかっていた。それでも、奇跡を信じた。何が起きるかわからないのがサッカーじゃないか。最初からあきらめるためにドイツに行ったわけじゃない。選手ががんばっているのにどうしてあきらめることができるのか? 選手が4年間積み重ねてきた末にたどり着いたドイツに少しでも長くいてもらいたいじゃないの~。

それが、終わってしまう。時は前へ前へと進んでいく。誰も止めることが出来ない。又、不完全燃焼で終わってしまうだろうヤナギのワールドカップ。直前で骨折するというアクシデントから必死になって戻ってきたのに。4年前の仙台と同じように私の目の前で終わりを迎えてしまう。悲しくて悔しくて悲しかった。涙で前が見えない。

ドルトムントからの帰路。収容所に送られる時はこんなだったかと思ってしまうほど、詰め込まれた列車。目の前の現実はとりあえず悲しみを忘れさせてくれる。息が出来ないかと思うほど体のでかい奴らに押し込まれて苦しい思いをした。大声でドイツの応援歌を歌い続けるドイツ人。うるさい。だれか黙らせやってくれよ・・・。単なる酔っ払い。

25分も遅れて発車した電車がようやく次の駅についた。隣の車両から日本人が3人降りてきた。ベンチに座り込んだ女性が泣き崩れている。おそらく来る直前にでもケガをしてしまったのか松葉杖の男性と一緒だった。あの試合、死にそうなほと混雑していた電車。いろんな思いが彼女を追い込んでしまってバランスが崩れた。

「又、乗るか?」と安全確保の為に乗り込んでいた警察官が訊いた。首を横に振っている彼女たち。真っ暗なホームに彼女たちを残して列車が出ていった。誰かが私に話しかけたら、きっと壊れた。

語ったことと語っていなかったこと。

TRIED TO SAY SOMETHING
THAT FILLED MY MOUTH
AND LONGED TO REST
IN YOUR EAR.
DON'T DARE WRITE
IT DOWN FOR FEAR IT'LL
BECOME WORDS, JUST
WORDS.

(Viggo Mortensen)

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